上賀茂神社の見どころと賀茂祭(葵祭)について解説!
京都府 観光公開日 : 2020年12月16日 | [更新日] 2024年11月01日
京都に数ある神社の中でも、上賀茂神社は最も古い歴史を持つ神社と言われています。
この記事では、上賀茂神社の魅力をご紹介します。
1.上賀茂神社とは?
上賀茂神社は、正式には賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)と呼ばれ、神武天皇の時代に創建された京都で最も歴史のある神社の一つで、ユネスコの世界遺産に登録されています。
上賀茂神社は、賀茂祭(葵祭)や桜の季節には迫力ある斎王桜が有名です。
上賀茂神社があれば下の方にもあります。上賀茂神社は「賀茂別雷神社」、下鴨神社は「賀茂御祖神社」と呼ばれています。
どちらの神社にも同じ守護神がいます。楼門は龍宮城に似ています。
上賀茂神社の見どころ1.立砂
上賀茂神社の境内には、神が降臨したとされる立砂があります。
この砂は、上賀茂神社の北側にある神山を模して、神が降臨した後に作られたと言われています。
鬼門におく盛り塩の由来は、実は上賀茂神社にあります。
上賀茂神社は天武天皇の時代に創建された神社で、はるか昔(1万年前)はこの地はまだ海だったと言われています。
その後、陸地ができ、水に恵まれ、自然に囲まれた土地となりました。
しかし、それでも自然災害が起こり、自然を畏れた人々が平和を願って神々を祀るようになっていったんだそう。
上賀茂神社の見どころ2.細殿
立砂の奥には細殿があります。
この細殿は、斎王が葵祭などで上賀茂神社を訪れた際に使用したと言われています。
1628年に再建され、国の重要文化財に指定されています。
霊山とされる立砂が盛られた場所にあるのが細殿です。
斎王とは、平安時代から鎌倉時代にかけて加茂神社に仕えた未婚の皇女。
現代の葵祭では、一般庶民の未婚女性が斎王代として仕えています。
上賀茂神社の見どころ3.片山御子神社
上賀茂神社の境内には、素晴らしいご縁を引き寄せると評判高い御祭神の母親を祀ったお社、片山御子神社があります。
かの有名な紫式部も何度も参拝したと言われています。
上賀茂神社の祭神である天武天皇の母である賀茂玉依姫(かもたまよりひめ)を祀っています。
伝説によると、身を清めているときに小川から矢が降りてきて、それを拾ったところ子宝を授かったということです。
境内には紫式部が詠んだ和歌の碑があります。
「ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし」
この和歌は、未来の夫の声(「ほとぎす」の声)を待っていて、片岡の神社の木の下で朝露に濡れたという意味だと言われています。
賀茂玉依姫が神の子を担ぐ力はどれほどのものか。紫式部はこの神社に思い入れがあったのでしょうね。
上賀茂神社の見どころ4.桜の名所・上賀茂神社の桜
上賀茂神社は桜の名所としても有名です。
特に樹齢150年とも言われる斎王桜は美しく、見る人の目を虜にします。
この神社には他にも御所桜や馬出し桜、鞭打ちの桜など、美しい桜がたくさんあります。
斎王桜はベニシダレ桜の品種で、鮮やかなピンク色の花が枝先がビーズのように垂れ下がり、幻想的な姿を見せてくれます。
一の鳥居をくぐって右手の本殿に一番近いところにあります。
斎王桜よりも本殿に近い御所桜は淡いピンク色をしています。
上賀茂神社のお祭り.葵祭
葵祭(あおいまつり)は、毎年5月15日に下鴨神社と上賀茂神社の間で行われる年に一度のお祭りです。
平安時代には「祭り」といえば上賀茂祭のことを指すとされ、京都三大祭りの一つに数えられています。
京都三大祭りの一つである葵祭は、約1500年も前から行われているんです!
石清水八幡宮で行われる南祭りに対して、葵祭は北祭りとも呼ばれています。
賀茂氏や朝廷の行事として行われていました。葵祭は源氏物語にも出てくるので、古くから華やかなお祭りだったのでしょうね。
葵祭の特徴
葵祭の正式名称は「賀茂祭」ですが、参列者が葵の葉を身につけることから「葵祭」と呼ばれるようになりました。
牛車や皇室の使者、参列者のローブや冠、神社のカーテンなどには、月桂樹の枝に貼り付けられた二葉葵の葉が飾られています。
それが葵祭と呼ばれる所以です。流れの中で生まれた加茂玉依姫と息子との再会のきっかけとなったのも、この葵の葉なのです。
その前哨戦として有名なのが流鏑馬(やぶさめ)の神事です。
王朝風俗の伝統が残る珍しい祭
朝廷の伝統を残す珍しいお祭りで、平安時代後期の衣装に身を包んだ人々の行列が有名です。
平安時代の色とりどりの衣装はまさに絵巻物。
勅使や山城使、風流傘などの装束も、絵巻や歴史書に登場するように、とても優雅です。
葵祭の主役は勅使代
艶やかな衣装を身にまとった斎王に注目が集まりがちですが、実は主役は勅使です。
有名な「源氏物語」では、勅使は光源氏であり、光源氏に会いたい人たちの間で喧嘩になったというエピソードがあります。
平安時代には、物語の中にも登場するほど、貴族や貴族の間で親しまれていたのでしょう。
上賀茂神社へのアクセス
電車でのアクセス
京都駅→地下鉄烏丸線北大路駅→市バス「上賀茂神社前」下車
アクセス情報(市バス)
JR「京都駅」:市バス4系「上賀茂神社前」(約40分)下車すぐ
JR「京都駅」:市バス9系「上賀茂御薗橋」(約35分)下車~徒歩5分車でのアクセス
名神高速道路京都南インターより約40分。
京都駅より約30分。
堀川御池より約20分。
上賀茂神社の基本情報
・住所:京都市北区上賀茂本山339
・電話:075-781-0011
・開門時間:境内一円24時間参拝自由、楼門内8:30~16:00
・拝観料:無料
・公式サイトURL:http://www.kamigamojinja.jp/
上賀茂神社のバリアフリー観光情報
バリアフリーに関する情報は直接お問い合わせください。
電話番号:075-781-0011
上賀茂神社のまとめ
京都の古都を代表する上賀茂神社に参拝して、心を開いてみてください。
素敵なご縁に出会えるかもしれません。
また、上賀茂神社を訪れた際には、ぜひおみくじを引いてみてください。
馬にちなんだ上賀茂神社のおみくじは、馬を口にくわえたユニークなデザインの紙に書かれています。