湯西川温泉。400年以上の歴史とロマン溢れるその見どころ
日光 栃木県 温泉公開日 : 2020年07月17日 | [更新日] 2024年12月01日
湯西川温泉は平家の落人伝説で有名で、鯉のぼりをあげない、火をおこさない(煙を出さない)、鶏を飼わないなど、独特の風習が残っていると言われています。
温泉の起源は1573年。
400年以上の歴史とロマンがあります。そんな湯西川温泉の見どころをご紹介します。
湯西川温泉ってどこにあるの?
湯西川温泉(ゆにしがわおんせん)は、栃木県日光市にある温泉地で、温泉の名前の由来となった湯西川の渓谷沿いにある温泉地です。
栃木県日光市にあります。
温泉はアルカリ性で肌に優しいので、高齢者にも適しており、病気や外傷からの回復後の療養にも適していると言われています。
ここでゆったりとした時間を過ごしたいときには、心身ともに癒される場所です。
平家とのゆかりも深く、旅館の中には直系の子孫が経営しているところもあります。
湯西川温泉の旅館の多くは、渓谷に面した露天風呂があります。
提供される料理は旬の郷土料理が中心で、場所によっては野鳥や鹿、熊などの珍しい食材を楽しむことができます。
平家落人伝説と湯西川温泉
栃木県塩谷郡栗山村(現在の日光市)の急峻な山に囲まれた湯西川温泉は、平安時代末期に源氏との合戦に敗れた平家の残党が逃げ出して隠れて暮らした百姓の里と言われています。
そのため、湯西川には「五月になっても鯉のぼりをあげてはならない」「鳴く鶏を飼ってはならない」「米の研ぎ汁を川に流してはならない」という風習があります。
これらは平家の武将たちの伝説に触発されたものと言われています。
国を二分したとされる源平の壇ノ浦の戦い。
隠居して追憶の生活を送っていたはずなのに、ある日、平家の一族が端午の節句の日に偶然にも男の子を出産しました。
不幸中の幸いかのように喜び勇んで腕を上げたところ、平家の武士たちに見つかったと言われています。
このことから、先祖の悲運を偲んで鯉のぼりを上げてはいけないという風習があります。
湯西川温泉観光に行こう!
平家の武将たちの伝承が残る場所なら、平家にまつわるものを見ないと始まらないですね。
そんな方におすすめなのが、湯西川温泉の周辺にある平家の資料館です。湯西川温泉周辺には、平家の人々がこの地でどのように暮らしていたのか、当時使っていた道具などを知ることができる資料館があります。
湯西川温泉観光スポット①:平家の里
平家の里は、平家の農民の生活様式を後世に残すために、集落内に茅葺き屋根の民家を移築して、平家の生活様式を再現した民俗集落です。
平家が源平の戦いに敗れてからちょうど800年後の1985年に建てられました。
6月に開催される平家まつりの見どころの一つは、甲冑姿の武士や優雅な姫君たちが湯殿山神社から平家の里までの約2kmを練り歩く「平家絵巻行列」で、平安時代にタイムスリップしたかのような見応えがあります。
冬にはこのページのトップ画像にあるような、鎌倉まつりのメイン会場になります。
真っ白な雪と茅葺き屋根が素敵なコラボレーションを演出しています。
夜になるとライトアップされ、とても幻想的です 古民家や昔の道具などもあり、歴史好きにはたまらないスポットです。
平家の里の基本情報
・住所: 栃木県日光市湯西川温泉1042
・アクセス: 道の駅湯西川から約25分
・営業時間:4月1日~11月30日 8:30~17:00、12月1日~3月31日 9:00~16:30
・定休日: 無休
・電話番号: 0288-98-0126
・料金: 大人(中学生以上)500円、小人(小学生) 300円
・所要時間: 1時間
平家の里のバリアフリー情報
バリアフリーに関する情報は直接お問い合わせください。
湯西川温泉観光スポット②:湯西川水の郷
湯西川水の郷日帰り入浴施設は、源泉かけ流しの大浴場、露天風呂、休憩室、飲食コーナー、お土産コーナーなどがあり、一日中楽しめます。
市民の方は300円かかりますが、非市民の方は500円で入湯することができます。
雄大な自然の景色を眺めながら温泉に浸かって、ゆったりとしたリフレッシュタイムを過ごすにはもってこいのスポットです。
水の郷は道の駅のような感じです。温泉はアルカリ性のお湯で、お肌がツルツルになること間違いなし!
また、そば打ち体験もできるので、温泉に入った後は美味しいお蕎麦でお腹を満たすことができます。
湯西川温泉の玄関口として、また温泉街として、遠方にお住まいの方にもおすすめのスポットです。
湯西川水の郷の基本情報
・住所: 栃木県日光市湯西川473-1
・アクセス: 湯西川温泉駅から日光交通ダイヤルバスで約30分
・営業時間: 9:00~17:00
・定休日: 水曜日
・電話番号: 0288-98-0260
・料金: 温泉施設(市民):中学生以上300円、小学生150円/温泉施設
(市民以外)中学生以上500円、小学生250円
・所要時間: 1時間
湯西川水の郷のバリアフリー情報
・「日帰り温泉」は車椅子への特別な設備はありませんが、手摺の設置など一般的なバリアフリー対応はあります。障害者用トイレが1つ用意されています。
・観光センターの手前にある「湯西川くらし館」は、無料企画展などが開催される施設です。入口は段差がありますが、施設右手に段差迂回スロープがあります。
・湯西川を渡る「水の郷大つり橋」は、段差迂回スロープがあり、橋上はフラット構造なので、車椅子での渡橋は可能です。無料で通行できる吊橋です。(引用:車いすお出かけガイド)
湯西川温泉観光スポット③:平清盛の御神木
。
平家の里の御神木は、平清盛公の御神木です。
樹齢800年の栗の木で、その大きさと迫力には圧倒されます。
秋になると、御神木の周りの紅葉が、まるで御神木を取り囲むように色を変え、その美しさを引き立てます。
まさに秋の風物詩のような光景です。
平家の里の駐車場脇に立つ御神木は、とても由緒あるものです。
平家の里を訪れた際には、ぜひ手を合わせてみてください。
御神木の前で行われる神事は「平清盛御神木祭」と呼ばれ、湯西川の発展を祈願しています。
平清盛公御神木の基本情報
・住所: 栃木県日光市湯西川温泉1042
・アクセス: 道の駅湯西川から約25分
・所要時間: 15分
平家の里のバリアフリー情報
バリアフリーに関する情報は直接お問い合わせください。
湯西川温泉観光スポット④:平家落人民俗資料館
壇ノ浦の源平の乱から逃れて隠居生活を送っていた平家の一面が垣間見える鎧や兜、刀、着物、書物などの生活用品もあります。
歴史ロマンをじっくりと堪能してみてはいかがでしょうか。
平家の繁栄を描いた「平家物語絵巻」など、落ちぶれた平家の伝説を裏付ける貴重な展示物がたくさんあるので、平家の歴史に興味がある方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
小さな博物館ではありますが、珍しい象の革製品などを見る価値はあります。
宿泊するホテルによっては、博物館の割引券がもらえます。
個人的には、各地に掲示されている話題の新聞が面白いです。
平家の紋章である蒔絵蝶が入った蒔絵重箱は貴重品です。
平家落人民俗資料館の基本情報
・住所: 栃木県日光市湯西川620
・アクセス:日光宇都宮道路今市ICから車で1時間20分
・営業時間: 8:00~17:00
・定休日: 不定休
・電話番号: 0288-98-0432
・料金: 大人500円、小人300円
・所要時間: 1時間
平家落人民俗資料館のバリアフリー情報
バリアフリーに関する情報は直接お電話でご確認ください。
湯西川温泉観光スポット⑤:道の駅 湯西川
栃木に来たならば、温泉に立ち寄りたいものです。
しかし、わざわざ温泉を探す必要がないという方には、道の駅湯西川がおすすめです。
ここには、気軽に入れる天然温泉があります。
温泉の後は、お土産屋さんを選んだり、地元の食事を楽しむことができます。
ここでは栃木の名産品が何でも買えます。
国道121号線から湯西川温泉に向かって300mほどのところにあり、野岩鉄道会津鬼怒川線の湯西川温泉駅に直結しているので、自家用車はもちろん、鉄道利用の方にも便利ですよ!
観光客におすすめのスポットや岩盤浴、無料の足湯などの情報もあり、満足できること間違いなしです。
道の駅 湯西川の基本情報
・住所: 栃木県日光市西川478-1
・アクセス: 国道121号線から湯西川温泉方面に300m入ったところ
・営業時間: 9:00 ~ 17:00
・定休日: 不定休
・電話番号: 0288-78-1222
・所要時間:2時間
・公式サイトURL: http://www.michinoeki-yunishigawa.jp/
道の駅 湯西川のバリアフリー情報
段差構造をスロープで回避する設計の施設で、車椅子での利用は可能です。
注意点としては、駐車場から施設へ向かうまでに、小さな段差箇所が複数あります。(引用:車いすお出かけガイド)
湯西川温泉観光スポット⑥:イベント
湯西川温泉では季節に応じて様々なイベントが開催されています。
もちろん、湯西川周辺の河川での渓流釣りなど、平家にまつわるイベントもあります。
これらの季節のイベントは、湯西川温泉に来たらぜひ参加してみてくださいね
2月下旬から5月まで:座敷雛(ざきびな)
2月下旬から5月にかけて、座敷雛(ざきびな)という楽しいイベントがあります。
座敷雛は50畳の部屋に飾られています。
また、座敷ひな祭りでは、その華やかな姿を見ることができます。
座敷雛は日本の伝統の奥深さを示しており、人形の迫力には圧倒されます。
海外の方を連れて行くのにもおすすめです。
4月の第一土曜日から9月の第一日曜日まで:渓流釣りの開門
4月の第1土曜日から9月の第1日曜日には、渓流釣りが解禁されます。
三依川の豊かな自然の中で川釣りを楽しむことができます。
澄んだ水と空気、さわやかな深い緑の中で、日常の喧騒を忘れさせてくれる釣りを求めて、毎年多くの人が遠方からやってくると言われています。
釣りが好きな方には、ぜひおすすめしたいスポットです。
6月初旬:平家大祭
平家の武将たちの伝説が残る湯川温泉ならではのお祭り「平家大祭」。
平家の武将や姫に扮した200人以上の人々が町内を練り歩く「平家絵巻行列」はとても迫力があり、当時のままの風景を見ることができます。
琵琶演奏や平家ゆかりの行事など、古き良き時代の栄光を取り戻すお祭りです。
7月7日~8月上旬:竹宵まつり
7月7日から8月上旬にかけて、「竹宵祭り」が開催されます。
手作りの竹灯籠数本にロウソクや電飾が灯され、夏の夜の湯西川温泉街の街並みがほのかな光に包まれ、ロマンチックで幻想的な雰囲気を醸し出しています。
無料なので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
8月の深山オーロラショー
光の祭典「深山オーロラショー」も素晴らしいです。
レーザー光線によって生み出された7色のオーロラが夜空を埋め尽くす光のドラマを生み出します。
自然の中に映る様々な色を見つめていると、まるで異次元に迷い込んだかのような不思議でワクワクする気持ちになります。
8月:湯殿山神社例大祭
湯西川温泉の例大祭といえば、湯殿山神社の例大祭です。
このお祭りは、観光客が楽しめる要素が最も多いと評判です。
獅子舞というと難しいイメージを持たれることもありますが、このお祭りでは獅子舞の流れを写真を中心に紹介しているので、視覚的にも楽しめるので、見ていてさらに楽しくなります。
1月末~3月末:鎌倉まつり
冬(1月~3月)に湯西川温泉で開催される「鎌倉まつり」。
日本夜景遺産にも認定されている幻想的なお祭り。
祭りをライトアップする「かまくら」のほかに、数人乗りの「かまくら」もあり、中では食事を楽しむこともできます。
雪の中の柔らかな光を眺めていると、心が温かくなってきますよ。
かまくら祭り。詳しくは⇒ http://www.nikko-kankou.org/event/64/
2月~3月末まで:氷爆祭り
日光東照宮の裏手にある雲竜谷では、氷爆祭りが開催されています。
落差100mの「雲竜の滝」を皮切りに、山腹を流れ落ちる滝が何層にも重なる氷柱を作り、氷の世界の絶景を楽しむことができます。
晴れた日には、太陽の光に照らされて氷柱がアイスブルーに輝く様子は圧巻です。
旅の楽しみはお土産選び。
地元で採れた「新鮮野菜」
栃木は日本有数の美味しい野菜の産地として知られていますよね。
日光に行ったら、その地域で育った新鮮な野菜をたくさん買ってみませんか?
日光にはたくさんの野菜スタンドがあるので、見つけたらぜひ立ち寄ってみてください。
どれも新鮮でリーズナブルな価格のものばかりです。
和菓子の平屋みどり
日光のお土産の定番といえば、「平家もなか」の餡です。
一見、餡だけが入っているように見えるサンドイッチですが、大きな栗が入っているので、食べ応えのある一品です。
外側はカリッとしていますが、中の餡はしっとりとした食感。
栗の食感がやみつきになる美味しさです。
見てビックリ!伝統グルメ「サンショウウオ」
日光の老舗グルメ店でいただくサンショウウオは、20cmほどの大きさとなっています。
実は「鬼怒川のバイアグラ」とも呼ばれ、最も効精のつく食材と言われています。
串に刺して焼いて食べたり、揚げて食べたり、ぜひ一度は食べてみてください。
伝統工芸「木じゃくし」
日光の伝統工芸品といえば、「木杓子」もそのひとつ。
ブナ材を主原料とした木杓はとても素朴で、木の香りが漂います。
手に取ってみるとブナの木のぬくもりや優しさを感じることができるので、今でも人気があります。
ぜひお土産に買ってみてはいかがでしょうか。
豊かな自然の中で、ロマンティックで幻想的な雰囲気に浸れる湯西川温泉。リピーターが多いのも頷けます。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。