京都最古の禅寺【建仁寺】。風神雷神や雲龍図、双龍図を見に行こう
京都府 観光公開日 : 2020年09月20日 | [更新日] 2024年10月01日
建仁寺は京都最古の禅寺として知られています。
また、美術界に大きな影響を与えた作品を多く所有していることでも有名なお寺です。
今回は、そんな建仁寺の魅力についてご紹介します。
建仁寺の建仁寺とは?
栄西は臨済宗を日本に紹介した人物として知られています。建仁寺は、栄西ゆかりのお寺です。
1202年に創建された京都最古の禅寺で、博多の聖福寺とともに日本の禅寺の礎となりました。
臨済宗建仁寺派の大本山寺院で、鎌倉幕府二代将軍・源頼朝の子・頼家が開山しました。
天龍寺、相国寺、東福寺、万寿寺とともにて「京都五山」と呼ばれており、第3にランクされています。
建仁寺の見どころ1.風神雷神図屏風
建仁寺の名前が全国的に有名な理由の一つに俵屋宗達の「風神雷神図屏風」があります。
素晴らしい絵なので、平面で鑑賞したくなりますが 、あくまでも屏風なので、原画のまま折って見るのが正しい鑑賞方法です。
ちなみに原本は国宝に指定されており、東京国立博物館に寄託されていますが、建仁寺では高精細なデジタルコピーを見ることができます。
もともとは、京都の豪商が右京区にある臨済宗建仁寺派の妙高寺の復興を記念して俵屋宗達に依頼した屏風で、後に妙光寺が建仁寺に寄進したものです。
建仁寺の見どころ2.雲龍図
建仁寺の方丈図の中で最も印象的なのは、海北友松の「雲龍図」です。
八面からなる雲龍図は日本を代表する壁画の一つで、重要文化財に指定されています。
本展では、その原画を高精細デジタル複製したもので、建仁寺方丈図の「竹林七賢図」「琴棋書画図」「山水図」「花鳥図」とともに展示されます。
原画は京都国立博物館で大切に保存されています。
建仁寺の見どころ3.双龍図
108畳にも及ぶ壮大な水墨画は、小泉淳作の手によるもの。
この傑作を完成させるのに2年の歳月を要したと言われています。
風神・雷神、建仁寺の障壁画と並んで、二匹の龍が描かれているのは必見です。
双龍図は平成14年に建仁寺開創800年を記念して描かれました。今にも天井から飛び出してきそうな絵の迫力に圧倒されることでしょう。
龍が手に持っているのは龍玉で、龍からは強い力を得ることができると言われています。
建仁寺の見どころ4.紅葉の名所
建仁寺は紅葉の名所としても有名です。紅葉の季節には境内の木々が美しく色づきます。
書院やお堂に映る色鮮やかな紅葉は、お寺の和の雰囲気を高め、幻想的な景色を演出してくれます。
見頃は11月中旬から下旬、ぜひ合わせて訪れてみてください。
建仁寺の見どころ5.ユニークな庭
建仁寺の境内には、「方丈庭園」「大雄苑」「潮音庭」「○△□乃庭」などの日本庭園が点在しています。
どれも時間を忘れて夢中になれる魅力的な庭園ばかり。ゆっくりと鑑賞してみてはいかがでしょうか。
方丈庭園
方丈庭園は、江戸時代初期に小堀遠州ゆかりの僧・玉淵が造ったと言われています。
庭園は池のある散策式庭園で、美しく情緒ある雰囲気を醸し出しています。
大雄苑
白砂の上に緑の苔と巨石を配した枯山水庭園「大雄苑」。
庭園内はとても開放的な雰囲気になっています。
潮音庭
中庭の潮音庭には、中央に三尊石があり、東側には坐禅が置かれています。
石の東側には座禅の儀式があり、石の周りには紅葉が置かれています。南北の建物と東西の回廊のどの位置からでも見ることができる四面の中庭です。
○△□乃庭
この○△□の3つの姿が見える庭が、○△□乃庭です。
この庭は宇宙の根本的な姿を表していると言われ、土(□)・水(○)・火(△)と禅宗の四大思想を象徴していると言われています。
建仁寺の見どころ6.東陽坊
建仁寺は庭園が美しいことでも知られています。
その庭園の一角にあるのが東陽坊です。豊臣秀吉が主催した北野大茶会を利休の弟子が担当した副席として知られています。
東陽坊は名門茶屋として知られ、かつては貴族の間で使われていました。
建仁寺の塀の左手にひっそりと建っています。
北野大茶湯は上京区の北野天満宮で行われていましたが、後に建仁寺境内の現在の場所に移されました。
二帖台目の席の中では最も規範的なな茶室と言われています。
建仁寺の見どころ7.茶祖 栄西にちなんだ四頭茶会
建仁寺では、「四頭式」と呼ばれる珍しい伝統的な茶会が行われています。
禅師の栄西が中国から茶の種を持ち帰り、茶道を普及させたことが知られており、その遺徳を偲んで、栄西の生誕の日に行われています。
四頭式の「四頭」とは、正客4人のことを指しています。
建仁寺の伝統的な茶道は、禅の作法をモデルにしていると言われています。普段の茶道とは一味違った茶道を体験できる貴重な機会です。
建仁寺の見どころ8.大人気!オリジナル御朱印帳
建仁寺には、雲龍と風神雷神の絵が描かれた御朱印帳があります。
今では誰でも参拝の証として御朱印帳を手に入れることができ、お守りや縁起物と同じくらいの価値があります。
御朱印帳は「記念スタンプ」とは意味合いが異なりますので、乱暴に扱わないように注意してくださいね。
[雲龍]
パワフルな雲龍は何度見ても飽きません。
カバー付きなので、お守りとして持ち歩くことができます。
[風神雷神]
風神雷神が描かれた御朱印帳は、お部屋のインテリアにもなりそうなほど豪華です。
建仁寺
・住所:京都市東山区大和大路通四条下る小松町
・アクセス:JR京都駅よりタクシーで約10分、京阪電車「祇園四条駅」より徒歩7分、阪急電車「河原町駅」より 徒歩10分
・電話番号:075(561)6363
・参拝料金:一般 600円、中高生 300円、小学生 200円 ※小学生未満のお子様は無料
・参拝時間:午前10時~午後5時
・公式サイト:https://www.kenninji.jp/
建仁寺のバリアフリー情報
・階段あり多目的(車いす対応)
・トイレ段差(5センチ以上)あり
(引用:京都ユニバーサル観光ナビ)